症状固定と後遺障害の等級認定について【弁護士インタビュー】

症状固定とは?

「症状固定と言われました。まだ痛みがあるのですが、どのようにしたらいいのでしょうか?」というご相談をいただきました。たちかわ共同法律事務所の日髙先生にお話をお伺いします。まず、症状固定とは何でしょうか。

日髙症状固定とは、簡単に言うと「治療の成果がこれ以上は見られない状態」のことを言います。損害賠償の関係でいえば、効果の薄い治療に対してまで損害賠償を認めるわけにはいきませんので、「症状固定」というのが治療費の負担の境目になると言えます。

治療を終わらせてくれと言われましたが、まだ痛みがあります。どうしたらいいのでしょうか?

日髙客観的に症状固定という状況になってしまったら、相手方に治療費の損害賠償を認めさせることはできません。

他方で、治療が必要であれば、ご自身で健康保険等を使用して治療を継続することはもちろん可能です。痛みに対する手当ということでは、治療を継続するということも有用です。

後遺障害の等級認定とは?

自費で治療を継続しても治らなかった場合の、痛みに対する保証はどうなるのでしょうか?

日髙症状固定の時点で残ってしまった症状に関しては、後遺障害の等級認定の手続きというものがあります。

等級認定の手続きをして、残っている症状について一定の等級が認定されれば、これに対して慰謝料や逸失利益などが損害賠償として認められることになります。

等級認定というのは、具体的にはどのように進めればよいのでしょうか?

日髙まずは、普段通院している病院の医師に「後遺障害診断書」という書類を作成してもらう必要があります。

その書類を作成してもらったうえで、「事前認定」または「被害者請求」という手続きをすることになります。

事前認定と被害者請求

「事前認定」と「被害者請求」それぞれの手続きについて、もう少し詳しく教えてください。

日髙「事前認定」と「被害者請求」は、「だれが手続きを行うか」というところに違いがあります。

「事前認定」というのは、相手方の保険会社が行う手続きで、「被害者請求」というのは、被害者自身が行う手続きになります。

後遺障害の等級認定というのは、誰が認定するのですか?

日髙損害保険料率算出機構という団体の、自賠責調査事務所が認定を行います。

自賠責調査事務所の人たちが、被害者のことを診察したりするのですか?

日髙いいえ。自賠責調査事務所の人が被害者の方を直接診察することはありません。

基本的には、診断書や画像データなどの資料による書面審査が行われます。

むち打ちの等級認定手続きについて

むち打ちのような、目に見えない、他人に理解されにくい痛みでも後遺障害として認定されることはあるのでしょうか?

日髙はい。目に見えない症状は「神経症状」として後遺障害認定の対象となり得ます。

「神経症状」として定められている等級は14級9号と12級13号があります。

14級9号と12級13号の違いは何ですか?

日髙後遺障害の等級表の上は「局部に頑固な痛みを残すもの」を12級13号、「局部に神経症状を残すもの」を14級9号と定めていますが、この「頑固か否か」というのは、実質的には「他覚的な所見が認められるか否か」という分類がされています。

たとえば、MRIなどの画像によって神経症状に医学的な裏付けが取れる場合には12級13号が認定されると考えていただいて差し支えないかと思います。

きちんと等級が認定されるように手続きをしたのですが、どのような点がポイントになるのでしょうか?

日髙まずは、後遺障害診断書にどういった表現がなされるか、ということが重要になります。他には画像所見の有無、症状の一貫性、通院の態様などがポイントになってきます。

         

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