治療費打ち切りと後遺障害等級認定について

治療費打ち切りと一括払い

「今日は治療費打ち切りと言われました。どうしたらいいですか?」という質問について、たちかわ共同法律事務所の小林先生に相談をさせていただきます。宜しくお願いします。

小林:よろしくお願いします。

治療費を打ち切りと言われました。どうしたらいいですか?という相談なのですが、どうしたらいいのでしょうか?

小林:治療費打ち切りというのは、いろいろな意味がありますが、主に2つの観点があります。

1つは、現状としては保険会社が治療費を一括払いしている状況かと思いますが、その一括払いの対応をやめるというもの。

もう1つは、治療を打ち切り、症状固定として後遺障害の認定手続きに移行してほしいという保険会社からの意思表示です。

一括払いをやめるというのは、なぜこのタイミングで言ってきたのでしょうか?

小林: 保険会社は、被害者の同意を貰い、毎月診断書や診療報酬明細書といった書類を取り付け、被害者の治療状況や症状の経過を見ています。

ケースによっては医師に照会をかけるなどをして、症状固定の時期や、治療終了見込みの時期を医師から意見を聞くなどしています。これまでの治療状況などを鑑みて、保険会社がそろそろ治療を終了する時期だと判断したものと思います。

そうなんですね・・・

小林: もう一つの側面としては、自賠責保険の限度額との兼ね合いが推測されます。

一括払いの対応をしている中で、相手方保険会社は、治療費を立て替えた後、自賠責保険から回収するわけですが、自賠責保険の支払いの限度額としては120万円までという限度額があります。

自賠責保険の限度額を超えてしまった分は保険会社の負担になるため、なるべく自社の負担を少なくしたいという思いがあるのだろうと推測できます。

治療費打ち切りの後はどうすればいい?

治療費が打ち切られた後、まだ症状が残っているのですが、これは賠償されるのでしょうか

小林: これに関しては、2つのケースが考えられます。

ひとつめは治療を継続するケース。現状では治療費を打ち切っただけですので、被害者側でたとえば健康保険を使用し、治療を継続することが可能です。治ればそれで治療終了です。

ふたつめは症状固定として、後遺障害等級の認定手続きに進むケース。治療を継続しても症状が治らない場合もしくは治療を継続しない場合は、残っている症状に対して自賠責保険へ後遺障害の申請の手続きをすることが考えられます。後遺障害が認定されれば、慰謝料や逸失利益として賠償の対象となります。

後遺障害等級の認定手続きについて

後遺障害の等級認定を受けるにはどうしたらいいのでしょうか?

小林: 方法としては大きく2つあります。

相手方保険会社が手続きを行う【事前認定】と、被害者側が自ら手続を行う【被害者請求】という手続きがあります。双方の手続きに共通しますが、まず医師に「後遺障害診断書」という書類を作成してもらうことが必要となります。

後遺障害の認定は誰が行うのですか?

小林: 損害保険料率算出機構という団体の、自賠責損害調査事務所が担当しています。

後遺障害に認定されるかどうかは、後遺障害診断書の内容だけで決まるのですか?

小林: そんなことはありません。

確かに後遺障害診断書は後遺障害認定を行う上で重要な資料ですが、その他にも、通院していた際の診断書や診療報酬明細書、そしてレントゲン、MRIなどの画像検査の結果も重要な認定の参考資料となります。

ずっと首が痛いのですが、医師は「そのうち良くなるよ」といった感じで、本当に症状が残っているのか、あまり信じて貰えていないようです。そういった場合でも、認定されるのでしょうか?

小林: 「首が痛い」という症状は、いわゆるむち打ちかと思われますが、むち打ちの痛みに対しても後遺障害が認められるケースがあります。

「神経症状」というものに分類され、後遺障害の等級としては14級9号または12級13号に認定される可能性があります。

保険会社に治療費打ち切りと言われてしまった際の次の行動としては、医師に後遺障害診断書を書いてもらうか、健康保険に切り替えて自費で治療を続けるということになるということですか?

小林: そうです。

健康保険で治療を続けた場合、その治療費をのちに請求することはできるのでしょうか?

小林: 最終的には、裁判所の判断ということになりますが、理屈上は症状固定までの治療費が損害賠償の対象となります。

現状は、相手方保険会社がそろそろ症状固定と考えているようですが、治療を継続していけば、症状固定時期はもう少し先になることになります。

ここが争点になるケースが多く、被害者側としては、治療を終了した後が症状固定の時期であり、相手方保険会社に健康保険で支払った治療費分も含めて請求していくということになります。

症状固定とは?

「症状固定」という言葉を初めて聞いたのですが、どのような意味なのでしょうか?

小林: ざっくり言うと「治療を継続してもこれ以上は効果がない」状況を言います。症状の回復が一進一退な状況も含まれるかと思います。

損害賠償の関係でいえば、治療の効果が見られないものに対して加害者側へ治療費の支払いを求めることはできませんので、一般的には、治療費の損害賠償の支払いとしては、症状固定の時までとされています。

症状固定とした後に残った後遺症については、後遺障害の認定を受けなければ賠償されないのでしょうか?

小林: 基本的にはそうです。

後遺障害等級が認定されると?

等級が認定されると、どのような請求が出来るのでしょうか?

小林: 慰謝料部分と慰謝料以外の部分の2つの側面があります。

まず、後遺障害が残ってしまったことによる精神的苦痛に対する補償が慰謝料です。そして、後遺障害が残ってしまったことにより、収入が減ってしまった場合、これを逸失利益と言いますが、逸失利益の請求が可能になります。この逸失利益の請求が慰謝料以外の部分です。

慰謝料の額はどのように決まるのですか?

小林: 裁判所は、認定される等級によって、一般的な交通事故の被害者が被るであろう精神的な苦痛を標準化して、慰謝料の基準を定めています。例えば、14級9号であれば110万円というのが慰謝料の金額とされています。

逸失利益の額はどのように算出されるのですか?

小林: こちらも等級によって採用する数字が異なってきますが、基本的な考え方としては、年収と、認定された等級に対応する労働能力の喪失率、そして労働能力の喪失期間、これらの要素を考慮して算出されます。

年収300万円なのですが、むち打ちで14級9号が認定された場合、逸失利益はどのくらいの額になりますか?

小林: 計算式としては、300万円(年収)×0.05(裁判所が定めている14級9号の労働能力喪失率)×4.3295(労働能力喪失期間)で、金額としては65万円くらいです。

後遺障害等級認定に関する無料相談

きちんとした賠償を受けるためにも、後遺障害として認定されたいのですが、そのためにはどうしたらいいのでしょうか?

小林: まずは後遺障害診断書が適正に作成されていることが必要です。そのためには、現在の症状や痛みの程度をしっかりと医師に伝え、後遺障害診断書の内容に反映してもらわなければいけません。

我々にご依頼いただけましたら、状況によっては後遺障害診断書の内容に関してアドバイスなどをさせていただくこともあります。そして診断書や診療報酬明細書といった必要な資料の取り付け、それらの内容の精査、必要があれば追加の資料の取り付けといったお手伝いをさせていただきます。

         

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